寛解導入療法まとめ
概要
4週間にわたる多剤併用化学療法により、白血病細胞が見かけ上いなくなる「完全寛解」を目指す治療フェーズ
(2018年10月23日〜11月21日)
血液
- 表中の色つきセルは、輸血等が必要な値に達している箇所 (当日に輸血等実施)
- HGB < 7.0
- PLT < 20
- AT3 < 70
腎機能
- CRE範囲 = 0.49〜0.77 (mg/dL)
肝機能
- AST/GOT最高値 = 105 (U/L) [day20]
- ALT/GPT最高値 = 179 (U/L) [day21]
- γ-GTP最高値 = 156 (U/L) [day37]
投薬
- 表中の数字は、その薬剤の各週の投与day
- dayと実際の日付の対応は「血液」の表を参照
week | DEX | VCR | DNR | L-ASP | TIT |
---|---|---|---|---|---|
wk2 (day8-14) | 8〜14 | 8 | 8 | 12 | 12 |
wk3 (day15-21) | - | 15 | 15 | 15 18 21 | - |
wk4 (day22-28) | 22〜28 | 22 | 22 | 24 27 | - |
wk5 (day29-37) | 29〜37 | 29 | 29 | 30 33 | 33 |
DEX = デキサメタゾン = デカドロン
VCR = ビンクリスチン = オンコビン
- 1.5mg/㎡
- DIV(0.1H)
- DNR = ダウノルビシン = ダウノマイシン
- 30mg/㎡
- DIV(1H)
- L-ASP = L-アスパラギナーゼ = ロイナーゼ
- 5000U/㎡
- DIV(1H)
- TIT = Triple Intrathecal Therapy = 三者髄注
経過・できごと
- day33 きょうだいのHLA検査してもらった
- 結果は1週間くらいでわかった。ハプロ一致だったので第一のドナー選択肢にはならない
- day37+5 (VCR, DNR最終投与日の13日後) に血球回復兆候確認
- 翌日より3泊4日で一時退院
- NEUT=230だったがRETI*4が十分に増えていたのでOKが出た
体調変化 (辛かった順)
- 頭痛
- 吐気
- wk2 day13より、ステロイドがない時を中心に発現
- 食事に支障はなかった
- 味覚障害
- wk5あたりで発現し、1週間したら戻っていた
- 塩味に鈍感になったり酸味に敏感になったり
- 特にトマトの酸味が強調されることがあった
- 口の中が常に酸っぱい感じ
- 別の味になる程の大きなものはなかった
- 末梢神経障害
- 手足のしびれ
- 特に指の第一関節より先
- wk5 day31より発現し、以後ずっと続いた
- 手先を使った作業に支障はないが物を落とすことが多くなった
- 携帯電話とかしょっちゅう落とすので、ストラップをつけるのがオススメ
- 手足のしびれ
- 便秘
- wk2 day9 (オンコビン投与日翌日) より発現
- 十分な水分摂取とマグミットの服用でわりとすぐ改善
- 脱毛
- このフェーズでは大して抜けなかった
感想
このフェーズで初めて抗がん剤を経験した。
しかし、一番悩まされた頭痛が、のちに薬剤由来のものではないと知った時は拍子抜けした。不調が出ても、副作用と決めつけずに、医師や看護師に相談したり、できることを試したりするのが大切。
頭痛を除けば、吐気や味覚障害もあれど軽度で、楽な経過で切り抜けられたと思う。熱も一度も出なかった。
病院の時間の流れは早く、あっという間に終わったという印象。